Strings Ha'mon(ストリングス ハモン)2012

Strings HA'MON 2012≪本公演は終了致しました≫

Mozart Divertimento in D Major, K.136
モーツァルト ディベルティメント ニ長調 K.136

Tchaikovsky Serenade for Strings in C Major, OP.48
チャイコフスキー 弦楽セレナーデ ハ長調 OP.48

  • 日時:2012年10月8日(月・祝) 13:30開場 14:00開演
  • 場所:大田区民センター 音楽ホール
  • 蒲田駅南口 徒歩約15分(JR京浜東北線/東急池上線/東急多摩川線)
  • 入場無料
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≪本公演は終了致しました≫
Strings_hamon_2012


「代表挨拶」としてここ数年半ばエッセイとして色々書かせて頂いている。定型文でお客様をお迎えするのは失礼である、と考えたのが事の発端なのだが、今や書きたい放題、果たしてこれでいいのか悪いのか定かではなくなってきた此の頃。  ただ、今回は紙面の都合もあり、企画の経緯も含め、簡略的なエッセイにとどめたいと心がけてみる。実は本稿を入校するまでに、お蔵入りした没原稿が2,3ある。原稿をイチから起こす場合にいつも難しいと感じるのは「どこで止(や)めるのか」という事。文章を書いていても、楽器を弾いていても同様で、一体全体この文章(若しくは演奏、音楽等)の終了はどこなのか?大変に悩ましい。

 今回、指揮者無しの弦楽器奏者による演奏会に取り組む。当団としては初めてである。フレージングも、音程も、ブレスも、その他のアゴーギク(テンポを意図的に変化されること)やディナーミク(音量の増減)なども、全て演奏者達が自発的に取り組まない限り、誰も決めてくれないのである。指揮者の先生が指揮台に立っていれば、当然その場の状況に応じて的確な指示を下さる(そして、それを無意識に期待して、我々プレーヤーは自分の椅子に座っている)。だがしかし、今回の企画に於いては、明確な根拠、漠然とした直感、それらを伝えるコミュニケーション能力無しには音楽が進行しない。よく巷に「自由は不自由」であるという言葉があるように、まさにそれそのものである。当団のビオリスト(ビオラ奏者♂)が率先して陣頭指揮を取り、上記踏まえた上でこの企画に取り組む!という強く、且つ熱い意志と、それに賛同する30余名で今日の演奏会が実現するに至ります。

 本日、取り組むのは日本国民の殆どが知るところの(オー人事オー人事で有名な某社CMのBGM)チャイコフスキーの弦楽セレナーデ。そして、弦楽器奏者であれば認知度も高いエルガーの弦楽セレナーデ、及びモーツアルトのディベルティメント。どの曲も平素であればとても気持ちよく、鼻歌でフンフン言いながら聞いているこの曲達も、そのリハーサルは辛い事辛い事。でも、自由の辛さを経験すると、不自由の居心地の良さも併せて経験できるし、その逆も然りであると思う。

 いずれにせよ「この作品の練習はここで終わりで、この段階でお客様にお聴かせする」という、聞くも恐ろしいその決断を下したのは、我々全員である。どうか皆様、本日演奏させて頂く3曲の中にそんな想いがある事を透かし見ながら、この企画を楽しんで頂ければと思います。音量のバランスも、フレーズの美しさも(汚さも?)全て、我々プレーヤー達で定めたものだという事をお伝えできればこれ幸い。僕らの苦渋の表情を読み取りつつ、所謂民主主義(みんなで決めたという意味で)の限界と、さらなる可能性(個々人の可能性がみんなの可能性でもある希望を込めて)を、お楽しみください。

オーケストラハモン
代表 山野上 二郎

~Strings Ha'mon(ストリングス ハモン)(2012/10/8@大田区民センター)パンフレットに掲載~